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2024/06/04 お知らせ

6月 ボタニカルアート(アメリカニンジン)

今月のボタニカルアートは、アメリカニンジン(Panax quinquefolius)です。

アメリカニンジンはウコギ科に属する多年生草本で、オタネニンジンに極めて近い種でカナダやアメリカ北部に自生していました。

宣教師により、中国の人参の情報がヨーロッパからカナダに寄せられ1716年に発見されるに至りました。

1730年代から原住民や噂を聞きつけた中国人が押し寄せ、1800年頃には自生種を掘り尽くすに至りました。

その後保護と増殖が進み、現在では乾燥品が年間1000トン生産され中国等へも輸出されています。

従前は中国の受け入れ港が広東だったため、広東人参と呼ばれていました。

アメリカ人参は形態もさることながら成分もオタネニンジンによく似ていまして、ダンマラン骨格を持つジンセノシド類が主成分で、胃腸を整える作用、中枢作用、抗腫瘍活性、強壮強精作用等が広く研究されています。

但し、人参剤は虚証を目安に投与されますが、アメリカ人参は比較的体格の充実した人にも適用されることが少なくないようです。

 

本画は1700年代末にZornにより描かれたものです。

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