2025/02/04 お知らせ
2月 ボタニカルアート(ワタ)
今月のボタニカルアートは、ワタです。
ワタはアオイ科に属する1年草です。
現在中国、インド、エジプト、アメリカ等で大規模栽培がされています。
ワタの歴史は正確には分っていないようですが、インドでは紀元前2500年頃の遺跡から綿布が発見されていますので、
それ以前から栽培されていたことは間違いないようです。
日本では戦後一時期栽培されましたが、現在では価格の面で栽培されていません。
ワタの果実から綿花を取り除いた後、種子から油を搾って綿実油を生産します。
綿実油は酸化され難く、脂肪酸バランスが良く、高温にも耐えるので天ぷら油として大量に消費されています。
また、抗酸化作用が強いため健康を支える油として重宝されています。
また、種子はタンパク、脂肪、繊維リッチな飼料です。
但し種子にはゴシポールという毒成分が入っているため、遺伝子組み換えによりゴシポールを含まない品種が作られたとの論文が見られます(PNAS,2006)。
なお綿花は医薬用品、衛生用品等の原料として欠かせない天然繊維です。
本画は1852年ウインクラーによる作です。