2025/12/15 お知らせ
12月 ボタニカルアート(牡丹)
今月のボタニカルアートは、牡丹です。

ボタンは中国西北部原産のボタン科に属する低木です。
「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花」と女性を形容する花となっています。
お正月前後におめでたい花として珍重されるボタンもありまして、冬牡丹と寒牡丹です。
冬牡丹は春咲く品種を温室で育てて咲かせたものですので通常のボタンと同じように葉が出ていますが、
寒牡丹は冬咲く品種ですので、葉は出ていません。
何れも寒い時期に美しい花を開き見る人を楽しませてくれます。
ボタンの根は芯(木部)を取り除き牡丹皮として用いられます。
牡丹皮の成分は芍薬の成分とよく似ており、ペオノール配糖体やペオニフロリン類、タンニン等です。
牡丹皮は最も強い駆瘀血薬の一つで、血液の流れを良くし、体にこもった不調を改善する働きをします。
牡丹皮を配合した漢方薬には桂枝茯苓丸、加味逍遙散、八味地黄丸、大黄牡丹皮湯、温経湯等広く用いられている漢方薬が含まれます。
本画はステップによる1850年頃の作です。